実はホイコーロー(回鍋肉)って

「葉ニンニク」を使った回鍋肉を作るとこんな感じです。実際にお店では白ネギとピーマンを使ってお作りしています。

日本でも有名な中国の料理である「回鍋肉(日本ではホイコーロー)」について若干ウンチクを述べてみたいと思います。とは言っても知る範囲でのウンチクですのでご了承くださいませ。

回鍋肉という名前の由来

まずはそもそものお話から。

この料理の名称は「回鍋肉」となっているのですが、その意味を知らずして語ることは出来ません。

日本ではカタカナ表記で「ホイコーロー」と書かれていることが一般的なのですが、中国のピンイン(発音記号!?)では「HuiGuoRou」となり、日本語読みでは「ホィ≒フィ、グゥオ、ロゥ」と読みます。なので中国のレストランで「ホイコーロー」と言っても伝わりませんのでご注意ください。

そして「回鍋肉」という名前の由来をお話しますと・・・。

まず「回(ホィ)」の意味ですが、日本で言う回るという意味ではなく、「帰る、戻る、返す」という意味が一般的です。そして後ろにつく「鍋」と「肉」は日本の意味とはほぼ同じ。よって回鍋肉という名称は「肉を鍋に戻す」という意味でつけられています。と言ってもどういう意味かわからないですよね。なので少しご説明させていただきます。

鍋に戻すという表現は、鍋に肉を戻して炒める前にお肉に手を加えるということなんです。まずは五花肉(WuHuaRou)と呼ばれる豚のバラ肉のブロックを煮込むんですね。この際にいろいろな香辛料を入れるわけですが、コレはお店によって多分異なると思います。愛❤麻婆ではできるだけ中国の味を再現できるように八角や山椒系を始め、いろいろな香辛料をブレンドしたスープで煮込みます。

煮込み終わったブロックのバラ肉

そしてしっかりと煮込んだ後、ブロックをスライスしていきます。その後、そのお肉を使って調理の際に野菜と一緒に再度鍋に入れて炒めるという手順になります。

ココまでがお肉の仕込みになります。

もうおわかりいただけましたよね?

そうなんです。いったん煮込んだ豚肉を再度鍋に戻して炒める、だから「回鍋肉」なんですね。

ですから厳密に言うと、ご家庭で手軽に作るそのままの生のお肉で炒めたものは、名称の由来だけでいうと「回鍋肉≒ホイコーロー」とは呼べないんですね。(理屈っぽくてゴメンナサイ!)

現実問題、ご家庭ではなかなかそこまでの仕込みは難しいと思います。ただ、このひと手間をかけるだけでかなり異なる食べ物に変わってしまうわけです。

ということで・・・

お肉をそのまま炒めるのとは味が違うので、もし愛❤麻婆で回鍋肉をご注文された際は、そのへんも意識しながらご賞味いただけると幸いです。

本来、回鍋肉にキャベツを入れない!?

ちなみに余談ですが、中国で「キャベツを入れる回鍋肉」はおそらく!?知る限りありません。本来「葉ニンニク」を使うことが一般的ですが、日本では入手しにくく、しかも高価であることから安くていつでも手に入るキャベツが代用されたのではないかと推測します。つまりキャベツの入ってる回鍋肉は、中国から伝わってきた際にキャベツを代用したことで始まった「日式回鍋肉」ということになるんですね。

ただそれはそれで日本の中華料理として確立されているので「豚肉とキャベツの辛味噌炒め」として美味しいと思います。もし機会があればぜひ「中国の回鍋肉」を愛❤麻婆で食べ比べていただければと思っております。

あと、日本でレシピを見ると必ず「甜麺醤」が入っていますが、おそらく中国では甜麺醤を入れて作る回鍋肉はないのでは!?、とも思っています。愛♥麻婆が使用している豆板醤はこだわりの『郫县豆瓣酱(PiXianDouBanJiang)』で、四川料理の要となります。回鍋肉は単に辛さを主張するお料理ではありませんので、それなりの香辛料とのコラボをお楽しみいただければ幸いです。

yahong
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中国は広いため、以上の内容はあくまで筆者の知る限りの内容となっておりますのでご了承くださいませ。

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